現地校にいるのに…子供なのに…英語が話せない?!


現地校に通い始めて半年ぐらいからESLの先生から英語の習得が遅くて心配だと言われるケースが少なからずあるようです。私達には個人の学習スタイルというのがあり、必ずしも自分の学習スタイルに合った環境におかれるというわけではありません。学習スタイルというのは脳の働きに関係しているのですが、英語の習得が特に遅いと言われた場合、左右の脳の働きに極端に差が見られる場合だと思われます。大雑把に左右の脳の思考スタイルを説明するとしたら、左は縦型で論理的に1つの事柄を深く理解していく専門家タイプ、右は横型で関連性を持たせて広く理解していく学際家タイプと言えると思います。普通私達は何をするにも両方の脳を使い学習していくものなのですが、必ずしも生まれた時に決まっているわけではない利き手などと同じように、特定の型の学習経験が増えると同時に情報を吸収する効率(学習速度)が高まるので、より学習経験のある型が自分に楽な学習スタイルとして徐々に確立されていくことになります。一般的に男性は左脳・縦型思考の強い人が多いため、数学や物理など数字の規則性がメインとなるような分野を得意とする人が多く、右脳・横型思考タイプの多い女性には数学や物理の公式などは日常生活や他の科目との関連性が見えづらく、数字だけの並び方を説明をされても理解が困難と感じる人が多いのです。

さて、英語の習得の話に戻りますが、母国語がある程度しっかりしてきた時点で英語環境に移った場合、母国語習得期間と比べられない、驚くほど短期間で生活に必要な英語を習得するのが可能になるわけですが、これは第一言語と第二言語では言語学習に必要とされる脳の働きが異なるからです。第二言語を習得する際、初期に必要とされるのは右脳の横型の働きで、既に習得した母国語と関連させたり、自分の置かれている状況と関連させたりしながら、言葉を効率よく憶えることが出来るようになります。横型思考の強い人は、話す立場に置かれても単語やフレーズを憶えた状況と関連させて、学習した言葉を口にすることが比較的容易に出来ますから、実践的な英語の習得がはやく、例えば、日本の中学・高校の英語の授業ではさっぱり理解出来なかったのに、アメリカに来た途端、直ぐ話せるようになったという人はこちらのタイプであり、一般的に女の子の方が言葉を憶えるのがはやいとよく言われるのもこのためです。

実際に私の知っている現地校に通いながら英語の習得に戸惑っているケースは皆男の子なんですが、恐らく、横型関連思考が非常に弱く、環境から自然に入ってくる英語の刺激をうまく消化出来ていない状態なのだと思うのですが、この場合、英語の構造がわかるようになるまで時間がかかると思います。ただ英語環境に身を置いただけでは、秩序なしに英単語が飛び交っているのを見ているのと同じで、かなり極端な言い方をすると、構造がわかるまで英語習得に繋がらないと思います。現地校に通って毎日英語環境にいるから皆英語がペラペラになるというわけではないのです。横型関連思考が弱い子供には、細かい段階に分けられたドリル式の文法中心の(一昔前の?)日本の学校の英語の授業のようなカリキュラムの方が学習効果があり、一旦英語の構造が分かるようになれば、英語環境に身を置いても、今度は学習したことを再確認する形でぐんと伸びていくと思います。

縦型論理思考が極端に弱い場合は、英語習得の次の左脳の機能が重要になる段階で問題が出てきます。生活上のやりとりなどは、関連させて学習した自分の記憶を頼りに実践出来ると思うのですが、構造を理解する力が弱くなるので、文法応用力の必要な作文などで問題が出てくるかもしれません。実際、言語操作のほとんどは左脳の働きですから、母国語に問題ない人は極端に左脳が機能していないということはないと思いますので、日本で普通教育を受けてきた子供のこちらのタイプの問題はかなり少ないのではないかと思います。子供の論理的な思考が弱く、文法がどうも分かっていないようだという場合は、まず実際学校で文法をしっかり教えているのかESLのカリキュラムを確認し、文法のきちんとした本やテレビ番組など、質のよい英語に触れる機会を増やしたり、子供の英語を直ぐ正しく直してくれるような人とのinteractionを増やすなど、普段の経験から学べるようにする環境作りをお勧めします。

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