処理内容
DUMPKUNは以下の4つのSTCタスクで構成されています。
DUMPKUNU(JES2 Automatic Command発行)
DUMPKUN処理は基本的にJES2のAutomatic Commandを使用してスケジュールします。DUMPKUNUはシステムのIPL時に起動し、JES2のAutomatic Commandをシステムに投入します。
JES2のAutomatic Commandはくせものでコマンドを投入する時間によって、その解釈が変わります。指定した時間がまだ過ぎていない場合は問題無いのですが、コマンド投入時に既に指定した時間を過ぎている場合、JES2はコマンド投入と同時に、スケジュールしたコマンドを実行してしまいます。1日1回実行するコマンドであればこれを避ける為に、現在の時間とスケジュールする時間を確認し、既にその時間を過ぎている場合には起動時間に3600秒を足し合わせなければなりません。
この様な理由から簡単なREXXプログラムを作成して、IPL時に設定する様にしています。設定する項目は以下の4項目です。
DUMPKUNG
毎時0分に実行するDUMP吸い上げ処理(詳細は後述)
I SMF
日付の切り替わり時(午前7:10)にSMFデータをスイッチします。
DUMPKUNR
SMFスイッチ後(午前7:20)、DUMPデータセットの世代を更新し、最終のSMFデータを吸い上げます。(詳細は後述)
F MVSPAS,CPM=00
これはDUMPKUNシリーズとはあまり関係無いのですが、日の変わり目でCMF Monitor(RMF互換のモニターツール)をリフレッシュしています。CMF MonitorのHEADMOVE Reportはこうしておかないと、上手く出力する事ができません。
JES2のAutomatic CommandはシステムのShutdown時に“$CA”で解除しなければなりません。そうしなければ、JES2のWARM Start時にJES2は以前の設定を覚えていて、スケジュールを再始動しようとしてしまいます。
DUMPKUN(SMFデータセット選択)
DUMPKUNはJES2のAutomatic Commandによって起動します。そしてSMFデータセットが“DUMP REQUIRED”となっているかどうか判断し、そのデータセット名をパラメータとした吸い上げ用の子タスクを起動します。
処理は簡単なREXXプログラム(DUMPKUN2)で、@CMDを使用して“D SMF”を実行し、その結果から“DUMP REQUIRED”となっているSMFデータセットを探します。もし存在していた場合、パラメータで渡されたSTCを起動し、そのデータを吸い上げます。
DUMPKUNG(SMF吸い上げ)
DUMPKUNGはDUMPKUNの子タスクで、1時間毎に実行されるDUMPKUNが“DUMP REQUIRED”のデータセットを見つけた場合に起動します。そしてそのSMFデータをDUMPデータセットに吸い上げ、SMFデータセットからはデータをクリアします。
DUMPKUNR(DUMPデータセットの世代更新、及びSMF吸い上げ)
DUMPKUNRはDUMPKUNGと同様にDUMPKUNから起動されますが、起動は1日1回であり、DUMPデータセットの世代を更新させる為に起動します。世代更新後のDUMPKUNRはDUMPKUNGと同様に、SMFデータをDUMPデータセットに吸い上げ、SMFデータセットからそのデータをクリアします。(現在は昨日分のレポートも作成します)
DUMPKUNRを誤って1日2度以上実行してしまうとDUMPデータセットの世代が誤って更新されてしまう事になります。DUMPKUNUによってこれを防ぐ様にしていますが、誤って起動した時の為に日付チェックのプログラム(#DATECHK)を最初に実行します。
|