
十一月十九日(金)小雨
大学院なんだかスクールサイコロジスト協会経由だかで、南アフリカへのスクールサイコロジスト派遣団に応募しないかという手紙がマサチューセッツ大学ボストン校の教授から来て、面白そうだと思ったんだけれど、相棒から病気とかかかりやすそうで危ないからと反対されました。派遣費は自分持ちで一週間余りの期間で5000ドルぐらいだから、まっ、それで無理なんだけど。相棒は「イタリアとかだったらよかったのに。」なんて言ってたけれど、なんか違うよ。サイコロジスト派遣っていうのはやっぱり教育的に大きなヘルプが必要な場所だから派遣されるわけでしょ?
今心理検査をしているユダヤ教の学校(前回とは別の学校)の6年生の男の子、私を見た途端に「テスト終わったら公立学校に転校できるのー?」と興奮して嬉しそうでした。校則が私が通っていた頃の日本の中学校並みに厳しくうるさい上、家から離れているため帰宅するのに1時間ぐらいかかるし、近所の友達は皆公立学校に行っている、ヘブライ語での勉強も嫌いだし授業もわからない…なんて、学校が嫌いな理由をまくし立ててました。特にこの男の子は学習障害があって、ただでさえもストレスあるだろうに、別のことでもこれだけストレスがあるのはかわいそうかも。親も転校させるべきかどうか考え始めているみたいで、学校のソーシャルワーカーには内緒で息子の話を聞いてみてくれなんて言われました。学校の様子もなんだか騒然とした感じで、施設も本当に整っているのかしらと思うような感じの学校で、私が親だったら公立学校に転校させるだろうなぁ。特にこの家族の住んでいる地域は裕福な地域だから、公立学校の方がいろんな施設が整っていると思うしね。同じユダヤ教の学校でも、前回行ったところの方が家に近いし、施設もいろいろ整っているのに、なんでまたこんな遠くの、いろいろ散らかっててノイズがうるさく、でも洋服や髪型の規則の厳しい学校を選んだのかしら。
あぁ、あのパニックが起こってから早くも1ヶ月近く経とうとしているんだね。あれから、先生(ランディ)の方は若干落ち着きつつあるんだけれど、相変わらずの完璧主義と権威主義(?)のためにTAとの関係が良好とは言えない感じで、先日はランディの相談とTAの相談…まっ、相談というより文句なんだけど…と別々に受けました。でも、私が思うに今一番の問題は親からのプレッシャーなんじゃないかって思う。例の自閉症を持つJ君の親がちょっと暴走気味で、教育熱心なのはわかるんだけれど、週に一回はミーティングを持って欲しいだの、アポイントなしにランディの昼食時にいきなり話に来たり、教室に来てJ君を半日担当のTAを勝手に監督したり…なんてことがあって、ランディがリラックスできないの。親の学校に対する期待がちょっと非現実的なのね。いくら少人数とは言え、ランディはJ君だけを教育してるんじゃないんだし、もちろん、学校側はできるだけのことはするべきだけれど、学校は適宜な教育を施すところであり、子供の可能性を“最大限”に伸ばす義務はないんですよ。親が勝手に自分の都合で先生にスケジュールを押し付けていたら、同じクラスの他の子供達への教育時間や内容が変わってしまうわけで、不公平だと思うんです。J君の親はもう少し先生という立場を尊重するべき。J君の親は、自閉症専門の言語療法士だかの研修をカリフォルニア州まで受けに行って、その専門家の勧めで普通学級活動への参加も希望するようになったんだけれど、プライベートの専門家って学校の学級運営に関して疎くて、どういった期待や要求が現実的で、どういうことが非現実的なのかわかってないで学校でああしてもらえこうしてもらえといろいろ勧めてしまうし、親もそういった専門家の落とし穴を知らずにただそれを鵜呑みにしてしまうので、困ることがあるんだよね。もちろん、J君が普通学級で過ごせるようになるにこしたことはないんだけれど、なにしろ、J君は、噛み付く、叩く、蹴る、投げる、叫ぶ…などいっぱいする子ですから、普通学級の子供達の安全や特殊教育のバックグラウンドがない普通教育の先生やTAの訓練も必要になってくるわけで、特殊教育の先生が何年間勉強して専門家になるのか考えてみればわかるように、1〜2週間でJ君の必要な環境を完璧に整えられるわけじゃないのですよ。個人的にお金を払うプライベートのセラピーとコミュニティべースで無料で教育を施してくれる学校を取り違えちゃいけません。で、ランディの方も親の要求になるべく応えようとする姿勢はいいんだけれど、特殊教育の先生ではないTAに対して自分と同じようにできることを期待しているらしく、TAがJ君についている時の方がJ君に問題が多いと苛々している始末。で、反対に、TAの方は、ランディはJ君に関わりたくないからTAに押し付けている上、ランディは経験が浅くて、効果がないやり方(=理想論)を押し付けて、こちらの意見を聞こうとしないと言っているわけ。最近は子供達がいないところでも、常に命令調のランディに対して、TAが苗字で呼び出したり、「イェス、マダム。」とか言うようになったんだけれど、段々両サイドの距離が広がってきていて、間に私が入るようになってきた。ランディは誰よりも若いんだけれど、“資格”ではなく他人の“経験”というものをもう少し尊重することができるようになれば、人間関係ももう少しスムーズに行くようになると思うんだけれど…。

十月二十三日(土)雨
うー、やっとバイリンガル認定が降りた。とーっくの昔に申請したというのに、なんで認定にこんなに時間がかかるんじゃ。これで晴れて正式なイリノイ州のバイリンガルスクールサイコロジストになったのよ。バイリンガル認定なんてない州もあるみたいだけどね。
十月十六日(土)曇り
十月八日(金)雨
NSSEDには週に3.5日ということで雇われてるのに、はっきり言って私は働き過ぎです。ミーティングがあれこれ多すぎて、やるべきことが終わらなくて、オフィスの時間が多くなっちゃうし、ミーティングで削られた分、いつ代わりに来れるかなんてランディー(新米の先生の方)に言われたりして、…そんなこと言われても〜!私立学校の方も、「時間がなければ親に子供を自分のオフィスに連れてきてもらえばいい。」なんて言語療法士のキャッシーに言われたんだけど、根本的な問題が違うのよ〜!私は私立学校の方は週に1日しか働かないの。2回に分けても、半日を週に2日するだけ。それ以上は時間を費やす契約じゃないから、なかなかさっさと終わらないんだわよ。1日半、きちんと休みをとって論文を進めていない自分に段々腹が立ってきたわ。
十月二日(土)肌寒い晴れ
九月三十日(木)晴れ
九月二十四日(金)晴れ
今週はちびっこレベルの方はTAがひとり休みだったので、その人がいつも担当してるP君についてまわってました。1年生のP君はクラスの中でもコミュニケーション機能が高い方なので、午前中は普通学級で過ごしているんだけど、うーん、問題点がいくつか見えてきた。他の生徒達と学習レベルのギャップがあるのは仕方がないんだけれど、まず、アカデミックな集団学習活動の形態がどうも理解できてないみたい。特殊学級で少人数制度、それもほとんどTAとマンツーマンってのに慣れてるためか、先生ひとりが15〜20人の生徒達に説明をしていると自分は話し掛けられていないと思ってるみたい。まぁ、先生の説明が難しくてわからないってこともあるんだと思うけれど、私が席を移動したりすると犬みたいについてきちゃうのよ。(^_^;)それから、見ていてちょっと悲しかったのは、音楽の時間にパートナーを探して、ペアで踊りながら歌うゲームがあったんだけど、クラス(1〜2年生合同)の誰もP君とパートナーになりたがる人がいなくて、先生がパートナーを決めるまでP君は「パートナーになってくれませんか?」って何度も何度もいろんな人に言っていたの。自分から言葉に出して聞けるだけえらいと誇らしく思ったんだけど、ほら、まだこれぐらいの年齢の子供達って障害のことなんてわかんないから、こういう場面になるとあからさまに関わりたくない子って態度に出しちゃうんだよね。こんな状態が続いたら、ますますP君は特殊学級のサポートから独立したくなくなって、出来ることまで出来ないように見せかけ始めるから(実際、サポートを得るためにそうする障害児も多い)、何らかの介入を始めなくちゃいけないなと思いました。
九月十五日(水)晴れのち嵐が来そう
今週はうんこ事件が両ELSクラスでありました。ちびっこクラスの方では、誰がやったんだかちょっと不確かだったんだけど、学校が終わって、子供達が帰ってからTA達が教室の片付けを始めた時に、トイレを掃除しようとしたTAがトイレに足を踏み入れたかと思ったら「床にうんこが落ちてる。それも踏ん付けられてる!」と慌てて出てきたのです。(トイレの訓練が出来てない子もいるため、ELS教室にはトイレがついてるのよ。)皆、それを聞いて臭そうな顔をしつつ、誰も手伝おうとしないところがミソだったりするんですが。(^_^;)今日のミドルスクールレベルのクラスでは重度の自閉症をかかえるB君。学校に来て、30分しか経ってないのにいきなりおもらし(wetだけじゃなくてsoilも)して、後ろから見るとズボンのお尻が濡れてる!まぁ、普段からだいたい1回は wetしちゃうんだけど、今回は1回だけじゃなくて、10時までに合計3回も、それも全部 soil!で、着替えが余分のがなくなっちゃったので、10時以降は30分ごとにTAがB君をトイレに行かせていました。「今朝食べたものとかがあったたんじゃないの?」ってTAに言ったら、「Bは朝とか大して食べてないはずだし、好き嫌いが激しくて食べられるものがとても限られてるからあたるってことはないと思うんだけど。」なんて言ってたのね。昼頃にお母さんから電話が掛かってきて、先生が朝からの様子ともう余分な着替えがないことを伝えたら、お母さんいわく、昨日目を離していたすきに庭の土を食べていたらしく(!)、それが原因かもしれないとのこと。結局、電話した後にお母さんが迎えにきて早退していきました。先生がその話を聞いて、「好き嫌いが激しいとか言って普段好きなものしか食べさせないっていうけど、好きなもの出すのやめてみたら、結構いろんなもの食べるかもしれないよねぇ。」なんてちょっとあきれながら言っておりました。(^_^;)
九月十一日(土)晴れ
もう1つの仕事(私立学校)の方もそろそろ開始する準備が整ってきたんだけど、こちらは査定中心で今までやってきた仕事だから、仕事のやり方自体は大丈夫だと思うんだけど、親とのやりとりがちょっと不安。ベテランで同じチームの言語療法士と話したら、やっぱりいるんですって、うるさい親。ただ査定内容とかアプローチにうるさい親だったら構わないんだけど、私が日本人であることとか名前で判断するような偏見を持つ親が恐い。私立学校って結構排他的で生徒も似たような環境からくる場合が多いでしょ。私はどこからどう見ても例えばユダヤ教徒ではないわけで、そういう自分がユダヤ教の学校に足を踏み入れるってこと自体、特に去年ユダヤ教の学校の親にいちゃもんをつけられたこともあってから、すごく緊張しちまうんですよ。カトリックは高校がそうだった(あぁ、大学院もそうだ)から、あんまり大きな違和感がなくてちょっと気が楽なんだけどね。あぁ、変な偏見を持つ親にあたりませんように。偏見を持つ人には、御自分で大金をはたいて、自分の気に入った外部の心理士に査定をリクエストしてもらいたいものだわ。
論文の方は、連絡が来なかったサイコロジストのDr.Gutsteinからついに返事が来て、もしまだトピックが決まっていなかったらこれにしたらどうかという意見をもらいました。私が考えていたリサーチよりかなり手続きがシンプルなんで、そうしようかなと思っています。で、まぁ、頼んでも無理だろうと思いながら論文のコミッティーのメンバーになる興味ありますかって聞いてみたら、電話で参加できるんだったらなってもよいとの返事。わぁ、びっくり。さっさと手をつけないと。
九月三日(金)晴れのち曇り
今日はELSプログラムと別のもうひとつの仕事のミーティングが初めてありました。私立学校の子供達の査定をするってやつね。私の他には、NSSEDの特殊教育サービスコーディネーターのダイアンと第112学区のコーディネーターのアニータとずっと私立学校だけを対象に査定をしてきたNSSEDの言語療法士のキャッシーが来ていて、4人でグループの名前をPrivate School Services、略してPSSに決定。私立学校群のコーディネーターってのもいるらしいから、5人のチームになるのかな。さっさと始めなくちゃいけないケースもあるらしいので、来週のミーティングが終わったら仕事開始で忙しくなりそうっす。
まだ、子供達を知る段階で私の本職をしていなくて、教室や運動場で先生やTAと同じようなことしてるんだけど、特殊教育の先生って本当に大変。でも、生徒個人につくTAの方が大変かも。今週はミドルスクールの方で、先週来ていなかった男の子に初めて会うことが出来たんだけど、他の誰よりも…大変。身体のコントロールができないから車椅子にほとんど縛り付けられてるような感じね。言葉はもちろん話せないし反応もほとんどない。1日通していろんな体勢にしなくちゃいけないってので、腹ばいにさせたり、担架に載せて縛り付けて垂直に近い形に立たせたりね。(…思わず『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターを思い出してしまった。^_^;)担当のTAはもう体力第一!でも、正直言って、ここまで重度になると、教育になってるんだろうかって考えさせられてしまうんですよ…。1つでも何かコミュニケーションの手段があれば、言葉は使えなくても、口からなんらかの音を出すとか、顔の表情だとか、手を握るとか、脚をぶらぶらするとか、ボタンを押すとか、何か出来ればそこから始めようって思えるんだけど、身体が動くのも意思というより反射的って感じだし、視線の確かさもよくわからない。TAがしていることも教育者というより看護婦って感じで…。小学校の方ではランディが「まだ学校が始まって大して経ってないのはわかるんだけど、教育者っていうよりベビーシッターって感じなのよね…。」って意気消沈してて、最初はそりゃ〜ランディが期待し過ぎだって思ってたんだけど、もっと重度の子供達が多いミドルスクールに翌日行ったら彼女の言ってる言葉がそのままぴたってあてはまった感じでした。
今週は大変なことが起こってしまって、精神的な疲労感からストレス腰痛が直りません。私がちびっこクラスにいた日だったのですが、とうとう先生の方が切れてしまったのです。午前中に自閉症を持つJ君に2度も首をしめられ、感情が押さえるのが難しくなり、しばらくしてJ君がまた言うことを聞かず暴れ出したところで、“I'm done with you!”と学校中に響き渡るほどの大声でJ君に怒鳴り、トイレに駆け込んでしばらく大泣き。残された私とTAでクラスをカバーしなくちゃいけなかったんだけれど、J君は先生の反応にきょとんとしていて、TAが「先生はあなたのふるまいのせいで悲しくなっちゃったのよ。」と言ったら、口を開けて《あらまぁ。》ってな表情をしていたんだけれど、…ちょっとはわかったんだろうか?お昼を食べた後、今度は巨体のJちゃんが、下痢をしているらしいのにトイレに行くのを拒み、私の身長より低いのに体重は2倍ぐらいあるので、誰もJちゃんを力づくでは動かせないので、とうとうTAと先生がトイレに閉じ込めてしまったんだけれど、何とか下着を取り替えてからJちゃんの態度が非常にネガティブになってしまい、先生の言うことを聞かなくなっちゃった上、しばらくJちゃんを無視することにしたら、先生のデスクの方へ行き先生の椅子に黙って座ったので、先生がそれを見て切れてしまって、再び学校中に響き渡るほどの大声で「あんたは先生じゃないのよ!あんたはまだ生徒なんだから、大人の言うことを聞かなくちゃいけないの!」と権力を振りかざすような言い方をして、それでもJちゃんが先生の言うことに耳を傾けるようなふりを全くせずにおもちゃの電話などで遊び始めたので、またしばらく怒鳴った後に“I'm done with you!”とまた先生がトイレに駆け込んでいく始末。放課後子供達が帰った後、「私はこの仕事は続けてらんない。やめる。」と言い始め、本当に皆の前でプログラムのスーパーバイザーに電話をして、やめたいことを伝え始める始末。結局、翌日は代理教員が二人派遣されて、私もいつもは週に一回なんだけれど、翌日もクラスに足を運び、先生はスーパーバイザーとミーティング。結局、アシスタントを増やすということで先生は踏みとどまることになったようなんだけれど…。木曜日にもう一度様子を見に行ったんだけれど、またJ君に怒鳴ってて、教室の雰囲気がピリピリしてて、先生もどんなに子供にポジティブなことを言っていても顔がひきつってるような状態の上、なんか嫌みっぽくなっちゃっててね。忍耐力が完全に切れてしまったよう。
TAの方が年上だし、プログラムでの経験があるので落ち着いているような感じ。先生がミーティングでいない間に私は直接TAと話す機会ができたんだけれど、今回の事件で完全に先生に対する信用も落ちてしまった。…というか、最初から信用してない人もいたんだよね。大学卒業したての23歳の小娘って見方してるの。ランディ(=先生)もそれには前々から気付いていて、TAが言うことを聞いてくれないって言っていたことがあるんだけれど、ランディの方も「私は若くてもTAよりはランクが上よ。」って感じでTAから何か学ぼうという態度が見えないんだよね。TAを信頼してないし、自分が社会的な経験の面からするとTAに劣るということに気付いてない。だから、全て自分でやろうとして、自分のやり方が上手く行かなかったから自爆してしまったというか。私も週に一度しかクラスに行かない上、新米だから上手く助けることができなくてね。きっと頼りないと思われてると思う。ランディにとても申し訳ない。(;_;)ランディは優秀な人だと思うし、初めての仕事で朝から晩までクラスの準備に時間を費やして、とても頑張り屋なんだけれど、でもね、やっぱり大学卒業したてでこの分野ってとてもチャレンジングだと思う。私の話したTAも言っていたんだけれど、普通教育の先生でさえとても大変なのに、特殊教育、それもコミュニケーションが上手くできない子供達の教育に携わるのって、それ以上に大変なことであって、大学新卒でフルタイムの仕事や子育てとかの経験もない人が全てやろうとするのは不可能に近いのではないかって。私が23歳当時のことを思い出しても、私にはどう考えても無理のような気がする。私は23歳以降今にいたる間の方が人間関係だとか生活内のバランスだとか社会的に学んだことが多くて、そういった経験が今の仕事に生かせるかなってちょっと自信につながっているんだけれど、大学生活なんて結局のところ自分の好きなことを学んで、自分の好きな友達と付き合って、仕事をしていても勉強の次に…って、全部生活が自分中心にまわってるんだもの。まだ自分自身ではなく自分の出身校名や学位にプライドを感じているような状態だと、学校でなぜ子供達が大人の言うことを聞くことが大切なのかを子供達に説明する前に、自分は先生で偉いって権力意識の方をかざしたくなっても仕方ないのかも。ランディはもともと今の子供達のレベルのプログラムではなく、学習障害が対象の仕事をしたかったらしくて、今は自分の後のキャリアのために経験を積んでるって感じみたいだから情熱には欠けるんだよね。やっぱり自分のためにじゃなくて子供達のために情熱を傾けられる先生じゃないと…って思うんです。
事件があってから、スーパーバイザーがいろんな人にコンタクトをとっているようで、私にはスーパーバイザーから直接連絡が来ないのに、NSSED内のベテランのサイコロジストや行動スペシャリストの人達から次から次へと私の方に何か協力できないかと連絡が来ること。昨日、ベテランのサイコロジスト同僚のクリスティンと会って、私は行動に問題があることが当たり前である子供達よりは、むしろ先生の方が心配なんだけれどと話したら、先生が怒鳴り始めると癖になっちゃうから、まず早めに対処しなくちゃいけないのは先生の方で、対処の仕方についてもアドバイスをもらいました。月曜日にはミーティングが入っているので、火曜日の朝、子供達が来る前にでも、TAを含めて話し合いを持たなくちゃいけない。
前回のエントリーで私はオーバーワークだと文句を言っておりましたが、やっぱりその考えは変わりません。結局家で準備することも多くてフルタイム以上に働いていると思う。先週から寝不足続きで、今日やっと睡眠時間が追いついたって感じ。昨日は朝8時からのミーティングの準備のために5時に起きなくちゃならなくて、あぁ、もう疲れた。
昨日の3つのミーティングは、学区のオフィスで査定が必要かどうかという話し合いを子供の親と学校(私立)のスタッフを招いたものだったので、ちょっとフォーマルな方がいいかと思い、春に面接用に買ったパンツスーツを着ていきました。先日の熱で、食欲減退で痩せたため、パンツがぶかぶかになってたんだけど、ずり落ちそうになかったので、そのまま着ていってしまったんだけど(^_^;)、おぉ、なんかプロフェッショナルっぽいじゃんと我ながら内心ちょっと嬉しかったりして。相棒も喜んでた。スーツ着て仕事に行くなんて今までほとんどなかったもんね。私立学校のスタッフは皆割とカジュアルだったけど、ひとりのソーシャルワーカーはばっちりパンツスーツ着てました。これからもこの手のミーティングはフォーマルで行こうと思うんだけど、あと1着ぐらいしか持ってないんだよな。スーツ買う経済的余裕もまだないし、でも、カジュアル過ぎて、インターンみたいな印象を初対面で持たれて親御さん達に不安感を抱かれるのも嫌だし、うーん、難しいねぇ。あと、名刺が欲しいかも。子供の学校に専属ってわけじゃない上、学区に勤務ってわけでもないし、NSSEDのオフィスにいつもいるわけでもない上、いついるのか私自身もわからない状態だから、親御さん達だけじゃなくて、先生達にとっても私の行方ってわからないのよね。(^_^;)
心理検査の方は、どういったことが準備として必要なのか、段々わかってきました。インターンの時とはちょっと違うの。具体的に記憶力を診て欲しいとか、プロセスのスタイルとか、概念の八達具合を診て欲しいっていうリクエストが来るので、普通のIQテストじゃ役に立たないんでございますよ。他の記憶力専門のテストとか、専門分野のテストの研究をしてレパートリーを広げることが必要。で、他のサイコロジストの意見を聞いたり、テストを貸してもらったり、テストのカタログを見たりしてるんだけど、あまりにも種類がいろいろあって、どれがいいんだか…?
今週はびっくりすることがいくつかあった週でした。ちびっこクラスの方はEちゃんとPくんの他、何人かも普通学級の子供達に交じって体育やらリーディングの時間やらの授業を受け始めることになったんだけれど、大人が入らなくてもいろんな子供達から話し掛けられたり助けられたりするようになって見ていて嬉しくなってしまいました。やっぱりずっと特殊学級で隔離されて生活するよりこうやって限られた時間でも他の子供達とのふれあいをつくってネットワークを広げていく方がいい。子供達もとても楽しそう。中間レベルでは普通学級の子供達の方が特殊学級にやってきて、特殊教育の先生に手話を皆で習って交流する時間があるんだけれど、こちらでも特に面倒見のよい女の子達数人が目立ってきて、体育の時間でも車椅子を押してあげたり、ペアになってゲームに参加してくれたり、ELSの子供達がとても楽しそうにしていて、見ていて嬉しくなってしまいます。ちなみに、手話は特殊教育の先生や各種セラピストなど結構できる人いるんだよね。私もちょっと習ってみたくなってしまった。今週もっとも驚いた出来事は先日家の庭の土を食べたB君が、クッキングの時間につくったマスタード入りのシカゴスタイルホットドッグを丸々1つ食べたらしい!いつもはピーナッツバターをぬったパンとポテトチップスぐらいしか食べないらしいので、これは大事件!先生達も大喜びで、お母さんにも報告したら、お母さんも大喜びだったらしい。庭の土からちょっといろんな味を試したくなったのかしら。(^_^;)同じクラスのJ君、もっとも低機能の子なんだけれど、今週は来てないなと思ったら、先週薬を変えてみたら悪化してしまったらしく、いつもよりずっとひどい癲癇を立て続けに起こして危うく死にかけてしまったとのこと。あれから入院しているんだそうです。他にも数人癲癇発作がしょっちゅうある子がいるんだけど…こういうことがね、ELSクラスで働いてるとあるんだよなってしみじみ思いました。J君の状態は安定してきたらしいので、また来週か再来週ぐらいには学校に戻ってくることを願っているんだけれど。癲癇の子は他の子に比べてTAも目が離せなくてちょっと怖いんだよね。皆、過去の癲癇で、倒れた場所やタイミングが悪くて、顔や頭の骨が変形しちゃったり、歯が折れちゃったりね、あんなに小さな身体なのに言葉通り既にボロボロになってたりするわけで、なんかこちらが切なくなっちゃう。本人は発作を起こしてる間は意識がないので、意識が戻ってから「何が起こったんだ?」ってなるらしいんだけど。
木曜日はミーティングでELSプログラムの女の子の3年に1度の定期評価で、知能テストは無理だけれど、記憶力や学習スタイルの検査と現在の日常生活機能レベルの調査をするということになったし、昨日は私立学校のお母さんに電話をして、来週から息子さんの心理検査を始めると知らせたので、さぁ、いよいよ来週から実際の心理検査の方を始めますよ。インターン時代ではスーパーバイザーの監視の下でほとんど決まりきったテストの選択をしていたんだけれど、NSSEDではもっとバラエティに富んだテストが揃っている上、検査内容に関してはスーパーバイザーはいないので、自分で選べるから面白い〜。子供のフォルダにある今までのレポート内容に目を通して子供の様子を大きく把握した後、あっちのテストの方が聴覚のテストも入ってるよなとか、記憶テストでも微妙にこっちの方がいろんな面の情報が得られるよなとか、同じ図をかかせるのでもこっちのフォーマットの方が別の面も観察できるよなとか、あれこれ考えるのが楽しい。ELSプログラムで教育アプローチを考えるのもやりがいがあるけれど、心理検査をして得られた結果を包括的に分析するのってやっぱり面白い。コンピュータプログラムでも最近は結果を出したりするけれど、コンピュータにはあらゆる情報を統合して考えるような機能は持ってないし、例えば、子供の間違いの内容のパターンを分析するってこともしないからね。そういう、コンピュータの出来ないことをするのが楽しい。来年もELSプログラムでフルタイムにしないで、心理検査専門のポジションもキープしておきたいなって思うんです。毎日ELSだと息詰まっちゃいそうな気がする。サイコロジストは仕事内容の種類の幅があって、有り難いなってつくづく思ったりするわけ。
前回のエントリーで書いたベテランの先生、マーシーは、まぁ、話し出したら止まらなくなるものの、話題が深くて話を聞くのが刺激になるんですよ。ベテランと新米の先生のアプローチの違いのことをちらっと話していたんだけれど、現場での経験が浅い先生、サイコロジストや他のセラピストって、知的障害を持つ子供には“○○法がいい”と教育されるとそれをどの子供にも固守しようとする。で、最近よく言われているのは、ポジティブ・ビヘイビア・サポート(positive behavior support)なんて動きがあって、簡単に言うと、子供のやっていることでよい点をまず褒め、よい点を伸ばすことに焦点を合わせることで褒められなかった振る舞いや行動が減っていくっていうようなアプローチなんだけれど、例えば、彼女のクラスの重度自閉症のB君はしょっちゅう鼻をほじくっているんだけれど、そんな場合に「鼻をきれいにするのはよいことだけれど、人前で鼻をほじくるのはよくない。」なんて誰がいちいち説明するのか?普通の子供だったら、「やめなさい。」の一言で済むのに、障害があるからとさらに複雑な言い方をする必要があるのか、人前で鼻をほじくる行動をわざわざ‘鼻をきれいにすること’と‘人前ですること’の2つに分けなければならないなんてなんかおかしいのではないか。…言われてみれば、特に知的障害を持つ子供達の概念やものの理解の発達なんかを考えると、確かにもっと混乱するかも。それから、知的発達が非常に遅い場合、マスタリー・ラーニングに基づいて、例えば、10年間も「どっちが青色?青色を差しなさい。」なんて学校でやってたら、子供の方だって面白くないだろうとか。普通学級の子供達でさえも、褒めて伸びるタイプと叱ったり、はっぱをかけて伸びるタイプなどいろいろだから、障害を持っていることだけで、全て一様のアプローチにするのはどうかって、考えちゃうって言ってた。どうもマーシーはNSSEDの先生達の中でも教え方が典型には入らないらしくて、きっとスーパーバイザーなんかからいろいろ批判されてきたんじゃないかしら。NSSEDはTEACCHと呼ばれるアプローチが重視されているんだけれど、確かにマーシーはあんまりTEACCHに沿ってない。私は、まぁ、それでちゃんとクラス運営が機能して、子供達の学習が進んでいれば、いいんじゃないってスタンス。
ELSプログラムには性教育をどうするか考える委員会みたいのがあるんだけれど、実際に仕事を始めて知ったのは、子供達のマスターベーション問題がそりゃ〜も〜頻繁出てくるということ。公衆の面前とか公っていう概念が育ちにくく、感覚刺激の統合が上手く行かずに気を落ち着かせるのに刺激を求めるタイプの子供が多いですからね。ちびっこクラスのJ君を始め、ミドルレベルのKちゃん、Lちゃんはお尻を掻いてたっけな。見つけたらすぐ手を洗わせに行かせるんだけれど、言葉で説明してもわからないから、特にやり始めて間もない時期は毎回見逃さない、見つけた人が誰であろうと学校内ではやめさせるってのが重要。まぁ、他のことでもそうだし、他の子供でもそうだけれど、見逃したり、同じ先生しか注意しないとなると注意する先生にだけわからないようにやるって習慣が身についちゃうからね。(余談だけれど、近所の大人が子供に注意しないっていう都市化の問題ってこういうことなんだよね。子供は親からしか注意されないから、親の前だけでいい子ぶる。)
先週はなんとなく自分に自信がなかったんだけれど、文章にしたり、仕事場でいろんな先輩サイコロジストと話したり、先生と話しているうちに不安感が吹っ飛びました。感情のはけ口って本当に必要だわ。電話恐怖症もなくなったしね。(^_^;)今週は、いよいよ本格的に仕事始めって感じの週で、私立学校へ足を踏み入れ、授業中の様子を観察したり、ELSプログラムの子供達のデータをとるための記入用紙を作らなくちゃならないんだけど(ひとりにつき5〜8枚ずつ)、とりあえず1校分を終え、それから今日は親を交えたミーティング第一号が無事終わりました。ミドルスクールの方のベテランの先生も、チームメンバーに対する不満で既にストレスがたまってるなんてことを打ち明けてくれたりして、チーム仲間として少しずつ関係が出来てきてるかなと嬉しくなると同時に、自分がどうやったらもう少しチームをまとめられるかとか考えるフレームワークが見えてきました。私は自分達の環境ってオーケストラみたいな感じに捉えてるのね。コンダクターはあくまでも先生で、私は音楽をもっとも効果的に聞かせるために楽器の並び方やステージの造りを考えたり、人と楽器の組み合わせを考えたりするような役目。特殊教育の先生って直に見ていると本当に超大変なんざますよ。今までおぼろげに特殊教育の先生になりたいなんて思ってたけれど、今は思わない。(^_^;)実際、平均3年間で皆燃え尽きちゃうらしい。新米の先生だったらまた話は別だけれど、彼女みたいに経験の豊かな先生だと経験を土台に教授法とかいろいろ試して今に至っているから、わざわざ指揮棒の振り方を一から教え直す必要はほとんどないのに、チームの他のスタッフとか毎日教室に来るわけではないのに指揮棒の振り方をいちいち命令してくるのが嫌だって言ってた。私は私自身が新米でまだクラスの様子を学んでいる最中なので、授業運営に関しては何も口出ししてないし、ちびっこクラスも先生に頼まれて問題解決法を考えるという形をとってます。まぁ、違う見方をすれば「余計なことには口出ししないで。」と釘をさされているような気もするんだけれど、自分のやり方や信念を押し付けるよりも各先生に合ったヘルプの仕方で先生の負担を減らしていきたいので、ただ席に座って観察してるのはいけないんじゃないかって焦りがあったんだけれど、全然焦る必要ないじゃんってこちらの肩の荷も降りました。何はともあれ、先生がぶつくさ文句を打ち明けてくれるってのは、クライアントではないからカウンセリングはしないけれど、先生にとっては感情のはけ口になるし、私にとってはクラスの特徴を知ったり、自分の役目を見直して仕事をもっと効果的にするためのフレームワーク造りに役立つので一石二鳥というところでしょうか。先生が話してくれなくなる方が要注意だね。…なんて、昨日は1時間もずっと先生の話(ほとんど文句)を聞いてしまって、あぁ、私ってなんて聞き上手なんだろうって半ばあきれたりもするんだけれど。
なんとなく“五月病”っぽいというか、自分の弱さと格闘している今日この頃。数日前、ストレス腰痛を起こしてしまいました。夜寝てたところ腰の激痛で目が覚めてしまいました。新しい仕事を始めてだいたい1ヶ月経ったんだけれど、どーっと新しい情報やらやり方やらを学んで(もしくは、学ばされて)、うまく消化できるようにバインダーやフォルダーなどの‘ハード’の方面はもちろん、頭の中も整理しながら自分の学習システムっていうのをつくってきたわけなんだけれど、いよいよ自分の活動を開始というスタート地点に立ったら、先生達のヘルプをしたいんだけど、役に立ってないんじゃないかとか、自分は子供の扱い方が下手だとか、集中できなくて仕事が遅いとか、いろいろ考えちゃったりして不安感で押しつぶされそうになってしまいました。それから、私立学校の方も細かいことにうるさそうな親がいるなんて話を先に聞いちゃったものだから、怖じ気づいてしまって、電話を掛けるのが怖くなってしまったり。私立学校には自分用のオフィスがもちろんないわけで、インターンをしていた時より、電話でこなさなくちゃならない仕事が今回はずっと増えるのね。特に親に心理テストの種類や内容を説明したり、インタビューしたりしなくちゃならなかったりするわけで、電話で緊張して単語を忘れたり、アクセントを間違えたり、ブロークンイングリッシュになったらどうしようとか、そのためにプロフェッショナルに聞こえなくて反対に親に不安感を与えてしまったらどうしようとか、新しい仕事を始める時には、まぁ、決まって自分が英語を第一言語としないという不安感がよみがえってくるわけ。私の問題って、仕事が出来る・出来ないという能力そのものより、自分の心構えや自信の持ち方なんだよね。で、今週はまずTVのリアリティ番組なんかを見て、いろいろ参考にして自分を励ましてみました。『Dr. Phil』っていうサイコロジストの相談トークショーがあるんだけど、専門家としての問題点の見方、アドバイスの仕方、問題解決の介入の仕方はもちろん参考になる他、たまたま相談内容に『子供の知能指数を上げる方法』ってのがあって、それが集中力の上げ方、自信の付け方に触れていて、自分にあてはめて考えてみたの。やっぱり最も効果的なのは深呼吸。不安感が強い人ってのは呼吸が浅くなって脳に酸素があまり送り込まれないから思考が空回りしちゃうのよね。3人の子供達は親といっしょに深呼吸の練習をしてました。それから、食べ物。ジャンクフード等の加工品は減らせ!卵や魚、柑橘系のフルーツなんかがよいらしい。あとは、ポジティブ思考なんかがあげられてました。1ヶ月間、こういったトレーニングをした3人の子供達は、1ヶ月後には10〜25ぐらいもIQが上がったらしい。中でも数学が苦手だった男の子も集中力が向上したおかげでDからAに成績が上がったそうだ。…中国人みたいに朝起きて太極拳とかよさそうだわ。日本人の朝のラジオ体操ってのもそうだし。『The Apprentice』ってのは、先週おうちの日記に書いたような気がするんだけれど、リーダーシップやチームワークってのを学ぶのにとてもよい番組。私はいろんな類のチームミーティングが頻繁にあって、まぁ、仕事を始めて間もないから仕方ないんだけど、どれもまだほとんど貢献できてない。特にサイコロジスト同士のミーティングじゃない場合って、ミーティングの進行だとかチームをまとめる役が課されているのね。(Job Descriptionにそう書いてあるから避けられない!)で、もちろん、いろんな専門家が集まってやるミーティングだから、皆の意見を聞かなくちゃいけないんだけど、意見を聞き過ぎると時間的にも方向的にも収集がつかなくなるっていうのがすごくよくわかった。まとめ役はどこで話し合いを切り上げるかっていう決断力が必要なんだよね。皆で仲良くってアプローチのリーダーより、命令的なリーダーの方が多少憎まれても効率がいいのが歴然で、軍隊の経験がある人が『The Apprentice』でもやっぱりチームワークが必要な『Survivor』でも意外とリーダーとして上手く機能してるのを見てなんだか新たな発見をした気分でした。「リーダーとしてこうやった方がいい。」「リーダーとしてこれはやっちゃいけない。」とか言葉で説明されるよりこうやって具体例を見た方がチームのダイナミックな機能や動きが見えてわかりやすくて、手探りで定義しようとしていたものが見えた気がして気が楽になりました。電話の方は、携帯電話を使い始めて、不安感が減ってきた。まだ、今のところ相手は相棒ばかりだけどね。今までEメールばかりで私用も含めて電話は大して使用してなかった状態だったから電話でしゃべることに余計不安感が大きくなってたのかも。本当に皆がびっくりするほど電話使ってなかったんだから。自分の電話がずっとなかったから、相棒に電話を掛けることさえ少なくて、いつも相棒から電話をもらうようなとても受け身な電話の使い方だったと思うのね。で、いきなり自分から電話を掛けなくちゃいけない状況になったので、うわっ、どうしようって気分になったんじゃないかしら。(携帯電話を使いこなしてる人達にはわからない不安感かもね。何せ、私は携帯電話持つのはこれが初めてなもんで、電話は私のコミュニケーションのレパートリーに入ってなかったのよ。^_^;)それから、昨夜気付いたのが、携帯だと周りが声が相手に聞こえてるのかどうかわからなくて、こちらの声が大きくなるのね。で、自分の話し方というか声のボリュームに気付いて、「あっ、大きな声ではっきりしゃべってるじゃないか!」ってなんだか嬉しくなってしまったり。電話における自分の話し方にちょっと自信を持てるようになったというか。(^_^;)…けっ、そんなことで緊張するのかって思うかもしれないけど、自意識が過剰になる状況だとほーんとにちっぽけなことで縮こまって先に進めなくなっちゃうもので。今週はメンターのサイコロジストとも話して、自分のペースを守るのにクラスに足を運ぶ時間を減らしたって構わないんだよって言われたりして、ちょっと気が楽になってきました。
明日はユダヤ教関係の祭日で学校もNSSEDもお休み。週の途中の休みってやっぱり好きだなぁ。…いや、本当は働こうと思えば、カトリックの私立学校の方で働けるから、遅れを取り戻すために働くべきか迷ってはいるんだけど、相棒も休みだし、まだもう少し手続き関係で終わらせなくちゃいけないことがあるから、いろいろ用事を済ませる日ってことになるかな。
ちびっこクラスには時間によっては普通学級で過ごす子もいて、昨日は普通学級での様子を観察してどう改善したらよいか何かアイディアがあったら教えてくれと先生に言われてついていきました。普通学級にいる時もいつものTAが個人でついてあれこれサポートしてるんだけど、うーん、このままじゃよくないでしょってのを目撃してしまった。1年生の学級で日記を書かなくちゃならなかったんだけど、車椅子のEちゃんは身体を自分でコントロールする力がないから、EちゃんのノートにまずTAが文を書き、その一部をアルファベットスタンプを使ってコピーさせるって形をとっていたのね。ところが、そのTAの書いた文章が…“We when to Target(=店の名前). To buy a ○○ and ◇◇.”基本的なスペルと文章の構造が〜!(@o@)いやぁ、わざと1年生のレベルで書いてるわけではないのよねぇ?アルファベットの文字や数字を教えるのはいいんだけど、文章を書くレベルにはやっぱりこのTAは使えないよー!
私の担当しているプログラムの子供達ってのは、成長過程が自分(および多くの人)とは違うため、時々こちらが考えたことがないようなエピソードが発生して、それがまた面白かったりするんだけど、びっくりして思わず笑ってしまうこともある反面、どうやってそれに対処するべきか考えなくちゃいけない側ってのはそれはそれでまたチャレンジングなこともあるわけで…。(^_^;)今週はお絵描きが大好きな自閉症を持つSちゃんのちょっと可愛いエピソードがありました。休み時間に教室のホワイトボードで絵や文字を描くのが好きで、いつもはひとりで黙々とかいてるんだけど、先日、絵をかいてる最中にTA(ティーチャー・アシスタント)のMs.Jに「私の顔かける?」と言われ、Sちゃんは素直にリクエストに応じて似顔絵をかいてあげたのです。すると、次に別のTAのMs.Mに「私もかいて!」と言われ、やはり素直にリクエストに応じて似顔絵をかいて、もうひとりのTAのMs.Gにも「私も!」と言われ、3つの似顔絵が並んだのです。自閉症を持つ人ってのは自分のシステムが出来ると、そのパターンに厳格に従って行動するので、例外に弱いものなんだけど、Sちゃんの顔の描き方にもパターンがあり、初めに輪郭、そして、髪の毛、そして、目や鼻や口というパーツという順序があったのね。で、4人目に皆に「次はMr.Jを描いてあげて。」と言われて、素直なSちゃんはやっぱり同じように輪郭から描き始めたんだけど、Mr.Jは頭がつるつるで髪の毛がない!で、Sちゃん、まるい輪郭を描いた後、Mr.Jと自分の絵を見比べながら「…どうしたらいいかわかんない!(Idon't know what to do!)」ってパニクってしまったのです。(^_^;)で、目も鼻も口もかかないで途方にくれながらマーカーを置いて席に戻ろうとするSちゃんをTA達が必死になだめながら、「いいのよ、いいのよ。Mr.Jは髪の毛をかかなくていいから、目と鼻と口をそのまま描きなさい。」って半ば笑いながら指示してやっと目と鼻と口を描いて一件落着。Mr.Jは苦笑いしておりました。
もう1つのエピソードは私がいない間に起こった話で、先生から聞いたんだけど、これも自閉症を持つJ君とD君。先生いわく、「昨日はJ君が既におもちゃセクションで遊んでいるD君の存在自体気が付かないで、のこのことおもちゃセクションに入っていったと思ったら、D君の上に座ってしまったのよ。でも、もっと驚いたのは、D君はJ君に乗っかられていることに気が付かないで何事もなかったかのようにそのまま遊び続けてたの。」…(^_^;)
私はこの眼中に他人が入らないって状態をどうにか改善できないかって先生に相談されてるんだけど、…難しいんだよね、これが。私は言語的には高機能のアスペルガー症候群を持つ生徒達との経験はあるけど、まだ言語が発達してない幼い子供達の自閉症のケースって経験がなくて、ソーシャル・スキルもどうしたらよいか正直言っていろいろやってみるまでわからない。自閉症の経験はあると自信ありげな先生がこうしてみたらどうかしらって言うので、言われたようにソーシャル・スキルのプランを立てて、子供達同士のあいさつのレッスンってやってみたけど、参加した3人とも自閉症でやっぱり大失敗だった。皆、魂はどこに行ってるのかしらって状態。(^_^;;)自信があるとは言え、彼女はまだ大学卒業したばかりだから、どうも○○法って名前があるものにこだわる傾向があるようで、「グループでは無理そうだから、来週は個人で○○法でアプローチした方がいいと思うんだけど。」と言われたんだけど、多分、これもアスペルガー症候群のティーンエイジャーには効果あると思うけど、言語がまだ発達してないちびっこ達には恐らく無理じゃないかと思う。で、ミドルスクールの方の特殊教育の教師歴15年の先生とちょっと話したんだけど、やっぱりこの先生の意見では○○法の効果に疑問を持ってた。ソーシャル・スキルに関しては、子供はやっぱりその場その場で体験していることに対して直接フィードバックやら解説やらをしてやるのが最も効果的じゃないかって考え方の持ち主なんだけど、私も同意見。
自閉症でも、いつもいつも魂がどこかに行ってしまっているような状態ってわけでもなくて、活動内容によってはやりとりができたりするんだけど、反応がない時って本当に人形のように反応がなくなっちゃうのね。で、そうなると、時々、いろいろ子供とは全く関係ないような世間話とか日本語で話し掛けてみたくなっちゃう衝動にかられたりします。(家で猫にしてるように。^_^;)
昨日、学区によく査定のリクエストが来る小さなカトリックの学校、中ぐらいで校舎がぼろぼろのカトリックの学校、大きなユダヤ教の学校に言語療法士のキャッシーが案内してくれて、あいさつしてまわってきたんだけど、やぱりユダヤ教は私にはまだまだ謎が多いので、「ユダヤ教の学校ってカトリックに比べて教育的にどう違うと感じる?」と車の中で聞いたら、キャッシーいわく、他のユダヤ教の学校はどうかわからないけれど、この学校はしつけがゆるくて、お金持ちの家庭から甘やかされて学校にあがってくる子供達が多いので、彼女が行った私立学校の中では子供達の行動が一番ワイルドだって言ってました。カトリックの学校の子供達の方が学校でのルールが厳しいので、一般的に静かで丁寧な子供が多いらしく、例えば、ドアを開いたら次の人のためにちゃんとドアを押さえて待つなんてことも結構ちっちゃい子もするから反対にびっくりするなんて言ってましたね。ユダヤ教の教えってとても厳しそうなイメージがあったから、ちょっと意外に感じるんだけど、実習で見学に行ったユダヤ教の保育園も、ふと思い出したら、そういえば秩序が全然なかったっけな。
昨日初めて知ったんだけど、私立学校サービスチームのキャッシーとアニータ(学区代表者)は、偶然にも私と同じくウィスコンシン大学卒業生で、バジャーズ・ミニ同窓会になってしまいました(バジャー=UWのマスコット)。二人とも私より年上で、アニータの方は知らないけれど、キャッシーは私が生まれる前にUWの学生だったらしく、学生紛争の真っ只中だったなんて言っておりました。…えぇ、そうなんです。私は新米サイコロジストだってのに大先輩方と一緒に仕事をさせてもらってるんです。大変恐縮してしまいます、はい。
今週は、大学院の方で取り忘れていたセミナーに出席しました。1ヶ月に1度、教育心理学と学校心理学の博士課程の学生が集まって、博士レベルの心理学ってのを考えるって感じなんだけど、単位なんかないし、授業ともちょっと違うかな。普通は、博士課程に入って間もなく登録しなくちゃいけないので、終わりに取ってるのは私だけだったんだけど、8〜9人ぐらいいたかしら。そのうちひとりは、私とは別のプログラムだけれどNSSEDで働いてるって言ってた。あぁ、つまらない内容…でも、定期的にモーガン教授に会うとなると少しは論文も進むかしら。(^_^;)
あともうひとつ考えさせられたのは、特殊教育ってstructureがないと上手く機能できない子供達ばかりなのはわかるんだけど、そのためかなんとなく先生が高圧的というか、常に権威を振りかざしていないといけない感じで…普通学級の先生でさえ日本に比べて米国の方がずっと高圧的で厳しいのに、特殊学級になると余計にストレートな言葉で子供達に伝えなきゃならないわけで、それがなんかこう、犬の訓練でもしているような感じで、クラスにいる時ずっと自分もそれをやらなくちゃいけないとなると窒息しそうになってしまうのですよ。命令口調がとても多い。私自身、命令されるのが嫌いで育ってきた方だから、自分が命令する側となるとすっごく疲れる。カウンセリングだと命令口調がぐっと減るから、そっちの方が性格的に合ってるのかなとか、同じ子供でも開業して自分の好きなように接した方がいいんだろうかなんてふと思ってしまった。
ミドルスクールのサポートチームの言語療法士がちょっと苦手かもしれない性格。言語療法士のくせにコミュニケーションが下手。言葉上のコミュニケーションははきはきしてるけど、感情的なコミュニケーションが下手で、オフィスの雰囲気を悪くしちゃうのね。ストレスがたまってるのかもしれないけれど、いつも何か文句を言ってるし、笑顔は見たことないし、あいさつもまともにできないの、言語療法士のくせに!ベテランなのはわかるけど、新しい先生や親のことをオフィスで平気でcrazyとか言っちゃうし、反対にあんたの方が心配だよ〜、プロとして。私もすでに証拠なしに文句を言われてしまったんですよ。チームミーティングのスケジュールが水曜日に設定されていたんだけれど、彼女は水曜日は難しいとプログラムスーパーバイザーに言ったところ、何故か私がパートタイムでスケジュールの調整が難しいから水曜日は動かせないと言われたらしい。スーパーバイザーは私のスケジュールは知らないし、私にそんな話もしてないのに、私の名前を私の知らないところで勝手に使って面倒なことを回避していたらしいのよ。(-_-#)で、ある日、私がオフィスにいることを知らずにこの言語療法士が他のスタッフに「全く、冗談じゃないわよ。なんで週に2日しか働かないパートタイムのくせにスケジュールが動かせないのよ、あのintervention specialistめ。(=私のプログラム内のタイトル)」みたいなことを大きな声ですごい剣幕で言い始めたのよ。私のデスクは皆と離れている上、パネルで区切られていて見えないんだよね。で、しばらく話を聞いていたんだけど、ついに姿を見せないまま声だけで「あんたが言ってるintervention specialistって私のことみたいね。でも、私はスケジュール調整に問題があるなんて話はスーパーバイザーから一言も聞いてないわよ。水曜日が駄目だったら、何曜日が言いわけ?」って半ばおどかしながら話に割り込み、月曜日と木曜日がいいというので、「私からスーパーバイザーに電話をしてあげるわ。」って彼女が聞いているところで電話をしてスーパーバイザーにメッセージを残しました。その後「なんだ、あなたと先に話してみるべきだったわ…。」なんてぽつりと言って、お礼も言われたけれど、謝罪なんてない。でも、文句の対象がいきなり全部聞いていたと知って本人かなり焦ったんじゃないかな。(^_^;)陰口を言われるってこういう気分なんだなって思ってしまいました。自ら直接確認をしようともしないで他人から聞いたことだけで文句言ってるような行動力のない人って好きじゃないんだけど、同じチームで1年間付き合っていかなければならないので、私自身が彼女と同じオフィス内で心地よく過ごせるようになるために、あの後も自分からなるべく声をかけるように心掛けてはいるんだけど、実際、彼女の笑顔を見ることができるようになるのはいったいいつになるんでしょうか。

今までのあれこれ: