1985年(昭和60年)11月22日(金)朝日新聞 はんしん版
「ふだんの歌声で上位入賞を」
きょうから全日本合唱コンクール
初出場のコール・セコインデ
関学OB中心に20代の男性35人張り切る
第38回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)が22日
から三日間、長野市の長野県民会館で開かれる。県内からは十月の関西合唱コンクール
で代表となった神戸高校合唱部(高校の部B)とコール・セコインデ(一般の部A)、
それに神戸中央合唱団(一般の部B)の三団体が出場し、鍛え抜いたハーモニーを競
う。
このうち、初出場のコール・セコインデは、56年12月に結成したグループ。阪神地
区や明石、京都などに住む二十歳代の男性35人でつくっており、いずれも大学時代に
グリークラブなどの合唱団に属していたのが特徴。代表の土田邦和さん(27)や指揮
者の広瀬康夫さん(28)、責任者の中井三夫さん(28)らはいずれも関学大グリー
クラブのOBで、ほとんどが会社員。月に二回程度、大阪市北区のビルの一室に集まり
練習を重ねている。
当初は月に一回ぐらい集まっては梅田あたりで飲むことから「せこいんでねえ会」と名
をつけていたが、「単なるOB会に終わらせたくない。年をとっても音楽を続けよう」
と決め、名前を変えた。関西合唱コンクールでは57年に金賞、59年に銀賞、そして
ことしは全国大会へ。OBだけあってレパートリーは広く、全国大会ではミサ曲の「キ
リエ」などを披露する。
広瀬さんは「気負わないでふだんの力を出し切りたい。これまで全国大会にはだれも出
たことはないので、こわいもの知らずばかり。もちろん上位を狙います」と張り切って
いる。
(写真)十月の関西合唱コンクールで見事なハーモニーをきかせるコール・セコインデ
=京都府八幡市文化センターで