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● 夜桜08 ●



「さて、今日は何して遊ぶんだ?」


朝ご飯もたくさん食べて、眠たいながらも元気な振りしてレオリオは言った。

「…じゃあ外に出かけよう!!」

「そうだな。昨日は図書室だったし。」


外で遊びたいよな?なんて勉強嫌いな怪獣に言ってやったら、予想通り攻撃された。
もしかしたら、クラピカも本当はここにいたのかもしれない。
ゴンやキルアと一緒に…




「じゃあまずは厨房にレッゴー♪」

「厨房…?」


さっき朝食を食べてきたばかりじゃないか。


「そ。ハイキングに行こう♪」

「まぁ、いいけど…でもクロロが何て言うか…。」


遊び相手も仕事の一環だから、丸一日こいつ等と遊んでも怒られる事はないが、それでもハイキングとなると丸一日かかるわけで、話は別なのだ。許可ナシではヤバイのである。

「一応、許可はもらった。ほら。」

とキルアはポケットの中に入っていた紙切れをレオリオに差し出した。するとそこにはクロロの認印と共に直筆でハイキングを許可する文面が並べられていた。

恐ろしい12歳児。さすが、怪獣…


「ね?さて行こうか。」

「………そうだな。」





厨房は先ほどの朝食の片付けと昼食の準備で大忙しだった。
けど、怪獣達には関係ナシ。
お得意のスマイルを厨房の大人たちに浴びせて、見事、昼食をゲットしてきた。


「…神業だな………」

「本当ですね。」


レオリオが厨房の脇でゴン達の様子を見ていると後ろから声が聞こえた。その声の主はハイキングを許可したクロロだった。

「何処まで行くのですか?」

「そういや聞いてないや。」

何たってあいつ等だからな。「予定は変更してこそ面白みが増す!!」とか言って行き先を変えることも考えられるな…って真剣な顔で言うと笑われた。


「確かにそうですね。でも、夕飯までには帰ってきてくださいね。」

「はい。」








夏を象徴するかのように太陽があり、その存在を見せ付けてくるその空の下、ハイキングをするべく教会を出た。
(そういやこんな風に外に出るのは初めてだ…)
なんてレオリオが思ったのも仕方が無い事かもしれない。本当に仕事以外で外に出たことが無いのだ。
しかも仕事と言っても巻き割りや洗濯などで買出しなどで外に出たことは無い。だから見るもの全てが新鮮に見えた。



「レオリオ子供みたいだね」

見るのも全てに興味を示していたら案の定ゴンに突っ込まれた。


「仕方ないだろ?この辺初めてなんだし…」

「そういやレオリオ都会から来たんだよな、忘れてた。」

すっかり馴染んでいるせいで誰もレオリオが都会から来たことを忘れているみたいだ。

「ははは〜まぁ俺も元は田舎出身だしな。」

「そうなの?」

「あぁ、だから下宿生。」

「ふ〜…ん…地元には学校無かったのか?」

「否、一応あったよ…でも希望する学問じゃなかったからな…」

「レオリオって医学部だよね?」

「あれ?言ったっけ?」

「調べた。」


(―――――― 調べた?…何故、一体どうやって?)


クロロが話したのだったら「聞いた」になる。しかしゴンたちは「調べた」と言った。これは意味が全く違う…最近になって思うがこの二人は何かを隠している…




―――――――…そしてあいつも









ハイキングはこの後もこんな調子で続いた。途中からいつも行くというルートから外れた道を行くことにした。(その方が新発見できるからと二人は言う)すると綺麗な川を見つけたり、薬草を見つけたり、見たことの無い昆虫を見つけたり…とにかく目的どおり『新発見』ばかりした。




「ふぅ〜長かった…」

太陽が頂上に到着する頃、自分たちも頂上に到着した。


「そう?それはレオリオのせいだと思うよ?」



そうかもしれない…とレオリオは一人思った。

その理由は自分の背中にある薬草だ。
ゴンたちが水遊びをしている時にたまたまだけど発見した薬草。その薬草は動物にも人間にも効くいわゆる万能薬で、飲むと主に体調不良を回復するといわれている。逆に擂り込むと怪我の地治療にも効くとさえ言われている品物だ。町で買えば大金が必要なこの薬草がただで、しかも新鮮な状態だとすれば、医者を目指すレオリオにとって喉から手が出るほどなのだ。


「こんなところにまで来て本職を思い出さなくてもなぁ…」

「ごもっとも。だけど必要なんだ…」



クラピカの為にも…




「ふ〜ん…まぁいいけど。」

「じゃ、お昼にしよう!!」

そう言うなり鞄からお弁当であるサンドウィッチを取り出したゴン、今朝の戦利品だ。

「そうだな。」






こうして青い空の下、3人は楽しいランチを始めた。








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