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コスモス


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いつのまにかコスモスの咲く季節になっていた。
花に興味が無いのにこの花だけは例外だった。
そう、あの時から…


4人はヨークシンの隣の街にやってきていた。隣と言っても道路を渡ってすぐと言った距離ではなくて、
片道4時間もかかる程の距離にある隣街に。大きさはヨークシンの5分の1ぐらいの大きさである。
ここに来た理由は今日は年に一度のお祭りがあるからだ。
そのために真夏のような暑さなのにこのお祭りの為に、たくさんの人がこの街に訪れる。
「うわぁ〜きれいな街だね。」
電車の中とは違い色んなものが見れてゴンはいつに無くはしゃいでいた。
「ゴン、あんまり上を見ながら歩き回ると人にぶつかるぞ。」
そういいながらクラピカも色んなところを見ていた。
「クラピカだって♪本当にきれいな街だよね、レオリオが言った通りで。」
「ああ、本当にきれいな街だな。」
「そう言ってくれると連れてきた甲斐あるな。」
自慢そうにレオリオが言ってきた。
「よく知っていたな、こんなきれいな街を。」
『意外だ…』と言いたそうな顔しているクラピカにレオリオは少しショックを感じながら、
「それ、どういう意味なのかな?クラピカさん?」
「いや、この街はこの時期以外はそんなに有名な観光名所ではないから、
遊び好きそうなお前が知っていたのには驚いた。」
「おいおい〜(半泣き)、俺は遊び好きじゃないぞ。」
「じゃあ、何だ?」
「お祭り好きv」
「あっ、そう。」
あんまりにもはやく納得されたレオリオはがくっときてしまった。
しかしこれによりいつもの「夫婦喧嘩」なるものがスタートしてしまった。

(あれ?キルアは?)
2人のいつもの夫婦喧嘩(笑)に必ずちょっかい(やじ)を出してくるはずのキルアが
いない事にゴンは気づいた。
「クラピカ−、レオリオ−。キルアがいないんだ、一緒に探してくれる?」
「えっ?キルアがいない?」
「急にいなくなるなんてめずらしいな〜、どうしたんだろうな?」
ゴンの一言でぴたっと喧嘩は止まったことに少しびっくりした。そして仲間の事になるとすぐに喧嘩が止まるあたりが、
2人の仲間に対する「想い」が大きい事を意味しているのだろうなとゴンは思った。
「探してみるか?そんなに大きな街じゃね−からすぐに見つかるはずだし。」
「あぁ、そうしよう。」
「じゃあ、あっちから探してみようよ。」
そう言って3人は探し始めた。


――― やっぱり来た事ある。―――…
街の中を歩いている時は確信できるようなものはなかったが、ここに来てキルアは確信した。
街のはずれにある丘の上。
何も変わったものがあるわけでも無い丘。だがその丘から見える景色と丘の坂に出来ている何かを引いた後にできる跡で、
思い出したかのように確信したのだ。
丘から見える景色は前に来た時と変わっていなかった。変わったのは自分と、ここにいるはずの…
「キルア〜〜!」
そう思っていた時、自分を呼ぶ声でキルアは考えの焦点を現実にあわした。
「ゴン、クラピカ、レオリオ。どうしたんだ?」
「どうしたもこうしたもね−よ、探したんだぞ?」
「急にお前がいなくなったのでな。」
3人ともこの暑い中一度も休まずにキルアを探していたのだ。
「ごめん…」
「まぁ無事だったんだから安心したよ。」
「でもどうしたんだ、こんなところに?
夜じゃないんだから、今ここから花火は見えないぞ?」
「ちょっとな…」
レオリオの言葉にキルアは答えを濁らした。
嫌、言いたくなかったのだ。


その夜、4人は今日ここに来た理由でもある祭りに参加していた。
昼とは違い道路は歩行者専用になっているので広くなった歩行の道にはいろいろな夜店が出ていた。
「キルア〜さっきからどうしたの?元気ないけど、しんどいの?」
レオリオにりんごあめを買ってもらったゴンがキルアの顔を覗き込んで聞いてきた。
「いや、全然元気だけど?なんで?」
「だってさっきレオリオがりんごあめ買ってくれるって言った時、キルア欲しがらなかったんだもん。甘いの大好きなのに。
それになんか考え事しているみたいな顔だし…」
「本当にどうしたんだ?よかったら話してみてくれないか?」
そう言われてキルアはクラピカの顔を見た。
クラピカはまっすぐにキルアを見ていた。横ではレオリオも真面目な顔でキルアを見ていた。心配そうに、だけどやさしい目で。
それを見たキルアは重い口を開けた。


「ここで仕事をしたことがあるんだ…」


「…その仕事がきっかけで俺は家を出たんだ…」






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