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放射線療法について

 放射線は体内にはいり細胞核内のDNA鎖を切断させ、細胞の分裂する能力を失わせます。腫瘍細胞は無限の細胞分裂能力を持っていますが、この細胞分裂する能力を失わせることにより、腫瘍細胞をやっつけることができるのです。しかし、放射線照射を受けた正常組織の正常細胞も細胞分裂能力を失うため、正常組織の障害が副作用としてでてくることがあります。

・放射線治療の目的

 放射線治療は急性白血病では主に中枢神経白血病の予防あるいは治療として行われます。予防的に頭蓋へ十分な放射線照射を行うと、中枢神経(脳と脊髄)への再発を5%以下に減らすことができます。しかし確実な治療効果が報告される一方で晩期障害としての知能低下などが問題にされ、最近では、再発の危険の低い群では頭蓋への放射線照射はできるだけ省略する方向です。それ以外に特殊なものとしては睾丸再発時の睾丸への照射や腫瘤形成した部位への照射などがあります。悪性リンパ腫の場合には、腫瘍を形成している場所の放射線療法が、治療上有効な手段となることがあります。

・放射線照射の実際

 あらかじめ放射線治療とおなじ体位でX線撮影をし、放射線をかけなければならない部位を照射野として決め、皮膚の上に照射野の形にマジックやインクで印(マーク)をつけます。
 実際に照射するときは、放射線治療室内の治療ベッドに寝て、体を動かさないようにします。皮膚の印を目印にして照射部位を合わせ、決定した照射野どおりに照射されていることを確認します。毎日の実際の放射線治療は放射線技師が行い、1分前後しかかかりませんし、まったく痛くありません。
 放射線治療中は、治療室内にはだれも入ることができません。安全に確実に治療を行うには動かないことが最も大切です。そのため催眠剤の投与が必要なことがあります。

・放射線の副作用について

 放射線のすぐに出る副作用は、人によってその強さが異なっています。頭蓋照射中は、疲れやすくなったり、気持ち悪くなったり、吐いたりすることがあります。また髪の毛はいったんほとんど抜けてしまいます。また照射が終了してからしばらくして、よく眠ったり元気がないことがありますが、これはほとんど一時的で自然によくなります。また放射線自体は体内に残るようなことはないので、他人に影響を与えることはなく、普段の生活が可能です。
 また頻度は少ないのですが、放射線照射の晩期障害として問題になっているのは知能低下や低身長、二次性がん、胸に照射した場合は心機能障害などです