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敬語

 

 敬語というとすぐ、目上の人に向かって使う堅苦しい[d1] 言葉だと思われがちです[d2] が、果たしてそうでしょうか。敬語の使われ方を調べ、その働き[d3] 役割[d4] について考えてみましょう。

 

<大宮さんのレポートから> 

 私の弟は小学六年生です。同じ六年生の友達の言葉遣い[d5] について、ある日、こんなことを話してくれました。

 

 「友達のA君は僕に向かって、『大宮さん、今日はどちらへおいでですか。』って云うんだよ。気持ち悪くって。」

 

 そこで、弟は、ある日、A君が話す言葉でA君に対して話してみました。

 

弟が、

 

 「A君、今日はどちらへおいでですか。」

 

と尋ねると、A君は、

 

 「うへっ、気持ち悪いですよ。やめてくださいよ。」 

 

と言ったそうです。

 

 この話を聞いて、私は思わず笑い転げてしまいました[d6] 。それは弟たちのいつもの言葉遣いからとても想像できなかったからです。ふだんでも、姉である私に向かって「おまえ」なんて言いますし、いたずらぼうず[d7] の弟なのです。

 

言葉遣いそのものは正しくても、このように使われたのでは、言葉を使う側と使われる側との人間関係[d8] やふだんの付き合い方から考えて、敬語がうまく働いているとは言えなくなります。人間関係に応じた言葉遣いをしないと、不自然な会話になってしまうということが分かりました。

 

このレポートを読むと、ふだん私達の使っている言葉から、いろいろな敬語の働きや、役割について知ることが出来るということに気づきます。

 

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【課題一】 次のような場合、B君はどのように言い直したらよいか、考えてみましょう。

 

授業開始のベールが鳴りました。先生が教室の扉を開けるのを見るなり、B君は、まだ騒いでいる教室のみんなに向かって叫びました。

 

「先生が来たぞ。みんな席に着けよ。」

すると先生は、すかさず、

「その言葉遣いは間違っていますよ。正しく言い直しなさい[d9] 。」

と、注意しました。

 

話題の中の人物(相手、相手側の人物、第三者など、ここでは先生のこと。)、また、その人物に関係した物事を高めて言う言葉を尊敬語といいます。

 

・「おっしゃる」(「言う」)

・「召し上がる」(「食べる」)

・「お勧めになる」(「勧める」)

・「ご研究になる」(「研究する」)

・「お言葉」「お美しい」「ご披露」

・「O様」「O殿」

 

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【課題二】  次のような場合、お母さんはC君にどのような言葉遣いをしてほしかったのか、考えてみましょう。

 

C君は、お母さんと一緒に旅行のお土産を持って、いつも世話になっている伯父さんを尋ねました。そして、お土産を差し出してこう言いました。

 

「とっても美味しいお菓子ですから、食べてもらいたくて。値段のわりには美味しいんですよ。」

 

伯父さんはにこにこしながら受け取ってくれました。ところが、お母さんはとても困ったような顔[d10] をして、C君の言葉をとがめました。

 

「本当にこの子ったら、言葉遣いも知らなくて......

 

話題の中の人物(自分や自分側の人物など)、また、その人物に関係した物事を低めて言う言葉を謙遜語といいます。そうすることによって、その人物の相手を高めることになります。

 

 

・「申し上げる」(「言う」など)

・「伺う」(「聞く」「訪問する」など)

・「お勧めする」(「勧める」)

・「ご報告する」(「報告する」)

・「拙宅」「小社」「弊店」「粗茶」

 

改まった場合や相手に対して敬意を払わなければならない[d11] ような場合では、丁寧に言う言葉(丁寧語)や物事を上品[d12] に表現する言葉(美化語)を使うようにします。

 

こうした言い方には、次のようなものがあります。

 

<丁寧語の例>

・文末の「です」「ます」

・特に丁寧に言う場合の「でございます」

・公園や演説での「であります」

 

<美化語の例>

・「お米」「お水」

・「いただく」(「食べる」)

 

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【課題三】 大宮さんのレポートを読み返し、次の点について整理してみましょう。

 

(1)大宮さんの弟に向かって、A君はどのような敬語を使っているか。

(2)それはなぜ不自然か。

(3)この場合、どのような言葉遣いが適切か。

(4)大宮さんは、敬語のどのような働きについて分かったと述べているか。

 

※そのほか、気がついたこと、考えたことを発表しましょう。

発展課題 日常生活の中使われている敬語を見つけ、次のような観点で、その使われ方を調べてみよう。

 

(1)どんなときに敬語を使うか。

(2)必要のない敬語が使われていることはないか。

(3)敬語で失敗した経験はないか。

 

※そのほか、これも敬語なのだろうかというものもあげて、みんなで検討してみよう。##

 

 

 

 


 [d1]かたくるしい;艱澀、拘謹。

 [d2]容易被認為是……

 [d3]はたらき;作用。

 [d4]やくわり;功能。

 [d5]ことばづかい;遣詞用字。

 [d6]わらいころげる;笑死人、笑死了。

 [d7]搗蛋鬼、調皮鬼。

 [d8]にんげんかんけい;人際關係。

 [d9]重新說正確。

 [d10]困窘的表情。

 [d11]必須表示敬意。

 [d12]じょうひん;文雅、高尚。