=振りかぶった棒が目に!!=
あれは確か僕が小学校4,5年のときだった。 季節は正確には覚えていないが、朝顔の花が咲いた後だったと思う。 朝顔の成長観察のあとだった。 それだけは絶対に忘れもしない。 朝顔がなければあんな事にはならなかった。あの日は本当に最悪だった・・・・・・・。
その日の昼休み、僕達は教室で遊んでいた。 何をして遊んでいたかというと、「チャンバラごっこ!!」(よくある侍ごっこ、というかただの叩きあい。) 僕の小学校の教室は、人数の割に大きくて、机の後ろのスペースがかなりあった。 はじめのうちは、なにやら新聞紙や広告などを棒状にして殴り合っていた。 そのときは、かなり真剣に皆叩き合っていた事を覚えている。 ばかみたいに皆真剣だった・・・・・・・。
そうこうしている間に、やはり新聞紙から出来た刀などの硬さなどたかが知れている。 やはり、叩いてる間に手元からしわが入り始め、使い物にならなくなってくる。 そうなると皆ほかの誰の刀(新聞紙)よりも強いものがほしくなるのは人間の性である。
そうしているうちに、刀(新聞紙)出来られて死んだはずのJ君が目をぎらつかせ新たな刀(新聞紙)を持ってこっちにちかずいてきてるではないか。 あたかも、一度敗れ去った闘神が復活したかのように。
僕「J君しんだっちゃろ(死んだでしょ)!!なんしよん(何をやっているの)??」
J君「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
やつはいきなり殴りかかってきた。 僕はすばらしい反射神経で僕の持っている刀(新聞紙)でうけた。 しかし、J君の刀は僕の持っていた刀(新聞紙)をへし曲げ、僕の肩筋にめり込んだ!!!!
僕「いてぇ!!!」
そのまま、僕はひざをつき負けてしまった・・・・・・・。
やつ(J君)は新聞紙の刀に小細工をしていた。 やつは、新聞紙で朝顔の茎棚をぐるぐるまきにしていた。 そりゃ、痛いでしょう。
その事に気がついたほかの皆も、もちろん僕も棚の上にのってあるその棒を取りに行った。 早い者勝ちのときはいつも一番にいた僕は、いつものように棚の一番前でその棒を握りしめ。
僕「これとっぴぃーー(これ取った)」
と叫ぶと同時にその棒を振り上げた。 そのときだった。 手に何かの感触を感じた。 無意識に後ろを振り返ってみると、Y君がしゃがみこんでいるではないか!! 何が起こったのかわけがわからなかった僕はそこに立ちすくしていた。そうしていると、いつも騒ぐのが好きな女の子は事情もわからずにあたかも僕がわざとやったかのように騒ぎ出し、先生まで呼んできた。 小学校などはいつもそうである。 何かが起こると弱い立場の人が守られ、強い立場で最後まで立っている人が悪い。 事情も聞かずに。
事情はこうだ。 少し小学生にしてはのっぽのY君は僕の後ろに立って棒を取ろうとしていた。 そこにY君の前にいた僕が棒を振りかぶったときに目に入った。 目に入ったのはかなりやばい事は認めるが僕は声を大にしていいたい。
「わざとじゃねぇーー!!!!!」
その後、先生に怒られ無理やりY君に謝らせされ、親にまで話が行き、うちの両親はお菓子の包みを持ってY君宅まで謝りに行った。 そのときの親は、事情をちゃんと把握していたのだろうか、ちょっと注意しただけで何もお咎めなしだった。 さすがうちの親だ。
最後に一言:
「Y君、目に入ったのことは本当にきわどかったので、本当にごめんね。でも、本当に失明しなくてよかったね。」
「こら、女の子!!俺は、ちゃんと覚えてるぞ。君たちは忘れたに違いないが覚えている。 今度からは、事情を把握してから騒ぎなさい。 あれは本当にわざとじゃなかったんだ。」